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来るべきユニット・オーバーロードに向けて
特殊ユニットの研究を行う機関
それが
白兎生体化学特殊兵装実験開発チームであった
一つはデバステイター・ユニットを
一つはランページ・ユニットを
一つはアンセトルド・ユニットを
一つはグリスター・ユニットを
最後に、実証DR開発を行う5つのチームに分かれていた
その一つ、デバステイター・ユニット開発チームの一人
彼は研究を終え、帰り道を歩いていた
まだ日が暮れたばかりの、薄暗い道だ
街の明かりが灯り始め、賑やかな光の粒を瞬かせる
ふと、彼は寄り道をした
気まぐれだった。列車のガード下をくぐり、地下道へ
彼はぎょっとした。なじみのない地下道に、急に店ができていたのだ
思わず覗き込んだ
ハイドラ・パーツショップ『雨傘日和』
そうとだけ書かれた、粘着テープ跡だらけの汚い窓をのぞき込む
中は無数のランプが煌めき、彼は目を細めた
誰かいる
いつの間にか、彼は店の中へ入り込んだ
女店主が一人、カウンターでうつらうつらと舟をこいでいた
ハイドラのパーツらしきものは見えない
「すみません」
「あい、なんでしょう」
「ハイドラのパーツは、どこに」
「目の前にあるじゃないですか」
ランプしかない。いや、まさか……
「これが……?」
「デバステイター・ユニット。暗夜領域照射誘導灯。何か?」
「デバステイター・ユニット? それは領域殲滅兵器……」
女店主は、にやりと笑う
「ユニットには4つのバリエーション。ただ、アンビエントとグリスターには3つしかバリエーションがなかった。4+4+4+3+3。全部で18の神器」
研究員の頭に火花が散る。伝承の領域遮断噴霧器と水粒爆縮投射装置の差異。ランページチームの疑問。その答えがあった
「夢だ……これは夢だ」
「そう、起きたら忘れる夢」
「覚えておかなくちゃ……こんな、大切なことを」
「できるかな?」
ゆっくりと消えていくランプ。闇の中、彼は必死にメモ帳を探す。闇に包まれていく。ペンを取り出す。なぜか、インクが途切れて書けない
涙を浮かべながら何かを書こうとし、何を書くか分からない自分に気付き、
やがて……
彼は自室のベッドの上で目を覚ました
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