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霧の残像領域

長文を流したいけど皆さんのTLを汚したくないときに使う場所です

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四畳半のコラム「ここが私の城」
魔王がなぜ魔を冠するのか
それについては第一紀と共に失われてしまった

魔王がなぜ虚の王権を持つのか
それについても第一紀と共に失われた

ある者は言う
「魔王城に住むから魔王なんだよ」と

では、魔王城とは何か

それは魔王の――支配領域である

ゆえに、魔王は魔を冠し
自らの領域の王権を持つ

- - - - - - - ここから - - - - - - -

私は目を覚ました
目覚まし時計はデッドライン
跳び起きて布団を跳ね飛ばし、
急いで歯を磨いて顔を洗う
朝の支度は超特急。各駅停車なんてやっていられない
丁度今、朝食駅をすっ飛ばし通過したところ

ベストなドレス、ベストな眉を書き
超高速で店を「展開する」

間に合った。すぐさま、勇者たちがなだれ込む
ここはダンジョン6423階層の一角
繁華街に隣接しているから、ついでの買い物で寄る勇者も多い

勇者は見たはずだ。ダンジョンに無造作に取り付けられた扉を開く
その先に広がる、岩山の尾根道
剣の頂にそびえる針山のような無数の尖塔

そう、時空が歪んでいるのだ
ドア一つ先は、魔王の領域

尖塔からの眺めは素晴らしい
尾根道を突進してくる勇者たち

彼らは知るだろう
この魔王城で待ち受ける……エッグベネディクトの味を

- - - - - - - ここまで - - - - - - -

この間僅か四畳半
魔王は魔であるからして、魔の領域を持つ
魔王は王であるからして、魔の領域を支配する

その大きさを測るとするなら、畳にして4つと半

これは神なき世の、聖なる魔の時代
魔の領域はやがて消えゆく灯となり
照らすは闇のダンジョン9999階層

――聖魔領域永劫環境化計画
それは、繰り返す世界に終止符を打ち
すべてを幸せのうちに報いるはずだった

――他化自在天制御体系
それは、全てを思いのままに
それは、心魂を輪廻の棺に委ね
それは、いまだ完成せず

それは――円陣で動いていた


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