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「みろ、前線は地獄だぜ」

霧に隠れる機影。戦う意思の見られない機体。彼らは別に戦友が死んでも何とも思わない。むしろ好都合とさえ思える

無敵の装甲を備えたバーサークにも、弱点はある。装甲を貫く敵の最大火力。受けるたびに零れ落ちる装甲の破片

「俺たちのために戦ってくれているんだ」
「嬉しいね」

僚機を組んだ二人は傍観者である。ただ、暇を持て余しているわけではない。彼らは「マグス」。超常の力をその身に蓄えている。身体はできるだけ動かさない方がよい。機体も同様だ。機体を一つの超常的な回路に変えている。だから、動かない方がよい

「やぁ、また一人死んだぞ」
「その調子、その調子」

彼らは決して評価されない。誰もが戦場の芋虫と笑う。それでも良いのだ。彼らには目的がある。彼らは仕上げるのだ。唯一無二の機体を

胡坐を組み、瞑想する男。祈りのごとく身体をしならせて、虚空を見る女。あるマグスは戦場で歌を歌うという。あるいは遊んでいる、動画でも見て笑っている。あるいは、絵でも描いている

そうやって、「降ってくる」のを待つ。彼らの創造するパーツは、まさに神業と言っていい。超常の力がもたらした、想像を絶する想像の産物。意識の外側からもたらされた秘密。マグスはそれを知っている

「やぁ、俺のパーツが吹き飛んだぞ」
「あらら、自信作だったのに?」

「いいや」

男は目を開く。ただ戦うだけが戦場ではない。彼らの戦場はマーケットだ。別に、殺し合いだけではない

彼らは、知りたいのだ

自らを超えた力を

「やっぱり自信作だよ。だって、壊れる瞬間すら美しいのだもの」

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